中大規模木造、非住宅の構造計算をご紹介します。
中大規模木造、非住宅を木造化する場合、S造よりコスト高になる可能性がありますが、コスト、納期、搬入等を考えて、材種、材長、断面など木造住宅用の一般流通材とプレカット加工、金物を前提に構造計画します。
木造住宅用の規格化、標準化された設計、施工技術の活用と、適材適所の構造計画で、高品質、低コスト、短工期につながる木構造を目指します。
大空間、ロングスパン
大空間、ロングスパン等についても、実験等で性能確認された、仕様、流通品を用いて構造設計します。
○耐力壁、水平構面: PWA(高耐力壁、2段筋交い、高耐力壁水平構面)
○トラス: PWA(木製トラス)、ATA(張弦トラス)、カネシン(MPねじ接合システム)
○ラーメン接合部ほか: KI(中大規模木造研究会 設計支援情報データベース)
地域材の活用
地域材を使用する場合、地域指定などの条件が加わると、入手困難になる可能性があります。
また、集成材等ルートな燃えしろ設計などは、JAS材の利用が必要ですが、製材の場合、国産材は無等級材の流通が多く、JAS材が少ないので、構造計画の前に、調達可能な材料の確認が必須です。
低層の場合、JAS材の規定が除外できる構造計算ルートなど、地域材を活用できる地域材を活用できる構造計画のご提案が可能です。
広島県は、県産材の部材リストの情報もありますので、まずはご相談下さい。
⇒「県産材の確認方法は?」はこちら
基礎について
基礎も、構造体が軽い木造の優位性などを考え、構造設計しますので、中大規模木造、非住宅の木造化が実現できます。
弊社は、準耐火木造の燃えしろ設計に対応しています。
コストとデザインを両立するため、準耐火木造であれば、燃えしろ設計により、木造の構造体の現しが可能です。
<部材断面に確保する燃えしろの値>
・JAS製材 45mm~
・集成材 35mm~
低層の場合、計画内容を整理し、準耐火建築物で設計できる可能性があります。
木造計画の際は、意匠計画と並行して、構造計画を進めることが重要ですので、お気軽にご相談ください。
木造ラーメンは、低層の集成材等建築物(令46条2項ルート)を対応しています。
弊社は、下記の建築規模について、木造ラーメンを対応しています。
・高さ≦13m
・軒高≦9m
・階数≦3
なお、木造で純ラーメン、二方向ラーメン、製材を使用したラーメンには、現在対応していません。
令46条2項ルートは、壁量確保によらない構造設計になります。
JAS材の使用、耐力壁の併用等の構造計画が必要ですので、ご希望の方は、まずはご相談ください。
CLTパネル工法は、ルート1による計算法(告示第611号)で対応しています。
なお、水平力と鉛直力の両方を負担する壁が1枚でもある場合、CLTパネル工法になります。
計算ルート1ができる建物規模は、下記になります。
・高さ≦13m
・軒高≦9m
・階数≦3
その他、設計法に関する規定も多いので、まずはご相談ください。
木造の場合、用途や規模により、木造とRC造との混構造として構造計画し、耐火構造のRC部分で木造部分を分割し、木造部分を耐火構造にしないことが可能です。
また、スパンが大きくなる部分に限定し、S造梁、鋼材を使用した張弦梁など、適材適所の構造計画も可能です。
RC造・S造に木壁・床など、木質系と他構造の混用による構造設計法も、今後整備される予定ですので、木構造のことでしたら、お気軽にご相談ください。