こちらでは弊社が今までに手がけた事例をご紹介いたします。
2007年に耐震リノベーションの実験として、市街地で狭小ビル(自邸)を購入し、改修予算1000万円で「減築・再生」したプロジェクトです。
プロジェクト概略
・所在地:広島市中区
・規模:鉄骨造4階建て(142㎡)
・敷地:43㎡(13坪)
物件選びは、築20年以上の割安な物件に絞り、昭和53年の築30年以上の古いビルをみつけました。小さいですが、広島市の市街地で、土地付一棟のビルです。
1階に店舗、2~4階が住居の一般的な都市型ビルで、最初に観たときは、室内は真っ暗で、カビで湿った感じでした。
改修計画は、ペントハウス撤去、各階の床を抜いて、光庭を新設。この減築は、重量の軽減となり、耐震性に貢献しています。
購入前に建物調査、耐震診断を行い、どこにお金をかけるか選択することで、初期コストの圧縮を行いました。また、権利関係の確認、登記または税制の優遇手続きなど構造以外のことも自分で行っています。
1階は、元クリーニング屋さんへの賃貸スペースでした。
2~4階は一般的な間取り。全く日のささない部屋があるなど、
そのまま暮らすには無理がある物件でした。でも、この立地はすてがたく。
4階建ての防火区画された階段室。
部屋に日があたらないのは、この階段室が理由。勾配もキツイ!
屋上に出れるのは、好印象!
ペントハウスなど屋上付属物は、全て撤去、防水も改修する予定でチェック。
玄関への入り口は、路地みたいで好きでした。
外壁の改修は、前面だけにして、側面、後面はそのままに。
購入前に鉄骨、アスベストなどの建物調査を行い、耐震診断を実施。
補強計画の結果、OKを確認できたので、購入を決断しました。
既存図面、構造計算書、検査済証があることを確認しました。
天井を剥ぐ許可を得て、鉄骨調査、アスベストの確認後、改修計画を行いました。
任意競売物件だったので、登記局で問題ないか確認を行いました。
耐震診断は、税制優遇等のために、物件の取得前に行う必要がありました。
補強計画の結果、目標値を満足できたので、購入OKの決断をしました。
任意競売物件で、契約前に少しトラブルがありましたが、
弁護士の協力のおかげで、無事に契約を終えることができました。
改修工事の完了後に検査を受け、検査済証の取得、建物の引き渡しを行いました。
不動産の登記、耐震診断による税制優遇等の手続きを、自分で行いました。
共通仮設費 | 約 50万円( 4%) |
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建築主体工事 | 約 500万円( 42%) |
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電気設備工事 | 約 100万円( 8%) |
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給排水、衛星設備工事 | 約 150万円( 13%) |
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空調、換気設備工事 | 約 100万円( 8%) |
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解体工事 | 約 200万円( 17%) |
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諸経費 | 約 100万円( 8%) |
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合計 | 約1200万円(100%) ※デザイン料含まない |
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・受賞:第6回ひろしま建築文化賞優秀賞、第25回住まいのリフォームコンクール会長賞
・掲載:新しい住まいの設計2008年7月号 ほか
このプロジェクトにより、施主としての貴重な経験もできました。
3Dカメラ撮影(自邸 1・2階)はこちら ↓